『うごく音えほん』とは

『絵本』の素晴らしさをもっと

開いたページの間をイキイキとはねまわるたくさんの生き物たち、季節を色どりで伝えてくれる名も知らぬ花や草木、それに乗り物や建物、お日さまに星や月だって主役になれる舞台。素敵な絵と簡潔な言葉で紡がれるたくさんの物語、言葉を文字という絵としてとらえたり、絵から感じたものを自分の言葉で伝えてみたり〜小さいお子さんにとっては最初に触れる総合的な芸術作品ではないでしょうか。何かの役に立つから、ということでもない心動かされるものが本を開く、紙をめくるという動作とともに少しずつ染み込んでいくのだと思います。

素晴らしい絵です。お部屋の中に絵本が置いてあることで落ち着きや豊かさが得られる瞬間があるはずです。画集でもあるし、詩集でもあるような作品は見る人の年齢を問わずに直接感情に語りかけてくれます・・・

では「うごく音えほん」の意義は?

素敵な絵本。お話の言葉にそった絵が無い部分がありますよね。そここそが大事なところ。「このカエルさんはどこから出てきたのかな?」「前のページに見えていた池から上がってきたんだな」なんてみんな自分で(頭の中で?)絵を描いていることでしょう。もう一度読んだときには絵の上の方に大きな葉っぱがあって揺れている動きの線を見つけたら、「そうかこの葉っぱの上から跳ねて降りたんだな」と別のことに気付いたり、、、そんな読むたびに変わっていく、ふくらんでいく奥深い味わい〜「絵本」の素晴らしいところのひとつです。

「うごく音えほん」とは言っていますが、ただ絵本を動かして音をつけたもの、ではありません。形として絵本を誰かに代わって読んでくれて見せてくれるもの、には違いないです・・・とにかく見ていただくしかないと思うのですが、少しそれよりはいいものにしているつもりです。

もちろん絵本が原作ですし、絵も言葉もその中からしか使っていません。ページの進み方だってそのままです。ですが絵本の代わりをするつもりは全くありません。それはできることではないからです。

〜『えほんシネマ』みたいに感じてもらえる作品を生み出すのが理想です。

そして元の絵本がどうしても読みたくなるような・・・音えほん見たからもう本はいいや、とはなりません!絵本から作ってはいますが味わいは全く違うものだからです。

親子でいっしょのときにも、そしてひとりのじかんにもそばにいてくれる

ていねいに作った作品は大人の方でも見応えある内容になっています。お子さんに見せておけば、と思っていてもついつい一緒に見てしまえるような短い作品が中心ですし、自分が子供の頃に読んだ作品だったりすればお子さんとの時代を超えた共有体験に不思議なそしてほっこりする感覚になることも!ほんの少しでいいから安心して手を離していられる時間が欲しいとき、私もありました。そのわずかな時間が大きな救いになるんですよね。そんなときに「うごく音えほん」作品の穏やかな、そして長すぎない時間がちょうどいいんじゃないでしょうか。

そして、絵本といっしょにも楽しめます

「うごく音えほん」ですから、『音』に注意して作っています。必要な音は何か、そしてどこに必要なのか、どんな大きさでそこにあればいいのか・・・絵本によってはその場所にいるように感じることでグッとその世界に入り込めますよね、、ですからもし「うごく音えほん」作品と同じ絵本をお持ちならば、一度音だけ聴きながら絵本をたどってみてください。環境音が豊かについている作品では没入感が高まります。残念ながらスピードは決まってしまいますが、絵本ならまた何度でも見返すことができますし、一度流れに合わせてお話を通しで感じてみるというのもいい体験だと思います。『耳』で聴いて『目』で何度も読み返す、、コミュニケーションの基本でもあるまずよく聞くことに楽しんで慣れてもらえればいいな、と考えて作っています。